日々、只、善き哉。 ~キャラクター紹介+α~  - 2/2

《どうでもいい蛇足おまけ:「日々ただ」の世界観について》

作中における表現について

ソドー島の車両(ならびに他の喋るやつら)は、人間化していますが完全に人間ではないため、数を数える時は漢字ではなくひらがなを使用します。特に理由のない場合は「ひとり」「ふたり」と書き、三人以上なら「みんな」「~名」などと極力「人」という表現を避けております。

ただし事情を知らない人間は彼らを完全に人と思っているので、彼らの会話文の中は普通に書いています。同様に、熟語でない限り「者」も使いません。ただし単なる「物」と書くと物体そのままで味気ないので、人のような物のような、という意味を込めてひらがなの「もの」を使っていました。

その他、所々でやっぱり機械を思わせる表現を使っています。「なおす」も「直す」だったり。……間違えたんじゃないよ意図的だよ!

本作における擬人化システムについて

基本的に人格を有する車両すべてが人間化する能力を有し、意識的に調節することによって人間化する、もしくは元の姿に戻る、が可能。基本的な状態はあくまで車両その他の姿であり、人間の姿は理性によって保たなければならないものです。よって制御できるようになるためにはしばらく時間がかかり、熟練しても気絶したり感情的になりすぎたりして理性を失うと、通常は元に戻ります。

「車両の状態」と「人間の状態」のコンディションはそれなりに互いの影響を受けます(たとえば、機関車のとき調子が悪いと、人間になっても風邪気味だったりとか)が、石炭や水の状態は、基本変身したときのコンディションが次に元に戻る時まで保存されます。たとえ人間の時満腹でも機関車の状態は石炭も水も無かったりするので注意しなければならない(逆も然り)。

服装も同じく保存されます(戻ると変身した時の服装のまんま)が、最初から持ってるらしい制服(通常同じ色で、過去に所属していた鉄道会社のスタッフの服。機関車以外の場合作業服や他の制服だったり)は塗装が剥げたりすると破れたりします。また、通常汽笛・番号・エンブレムなどを模したアクセサリーを持っており、それだけは完全に連動しているので、身に着けておかないと機関車に戻っても汽笛や番号がない状態になります。

機関車の場合、だいたい頭部=煙室、胴体=ボイラー、心臓=火室、手=連結器、足=車輪など足回り、血液=水(ディーゼル機関車の場合はオイル)みたいな感じで考えています(あまり実車で考えない方がいい。キケン)。よって血は基本的に赤くなく水そのままです。ディーゼル機関車はオイルの色。普通の人間と見分けるポイントの一つ。

人間の時身体に大ダメージを受けても、本体が壊れただけなので基本的に修理すれば治ります(五体バラバラとかはたぶんさすがに無理。手足一本ぐらいとかならいいけど)。よって並の人間よりは丈夫。意識消失すると理性が働かないので普通は直ちに本体に戻るが、あまり急激に意識を失うと、認識がついていかず人間のままになってしまうこともある……とか。

軽いケガや病気なら人間の体のまま治療を行うことも可能ですが、ちょっとした面倒とコツがいります。スチームワークス内もしくはディーゼル整備工場内にそういった人間化した車両たちのための隠し診療施設があり、ビクターやデン、事情をよく知る医師が面倒を見ています。

ちなみに変身の時、物理とか生物とか、我々の知る法則の範疇外の決まりで体を“組み替える”らしく、端から見ていると元の姿が煙のように消えて、そこから新しい姿が現れる、という感じになります。つまり彼らは変身時、“一瞬この世から消えている”。(こわ……)

*疑問点1……人間の姿で寝てるけど元に戻らないの?

実は寝ているときは“疲れない程度に”意識を使っています。人間も普通は(普通はね……)ベッドから落ちたり歩き回ったりしないように、爆睡してもどこかでリミッターが掛かっているらしい。ただそういうわけなので、人間化能力使用に慣れていないと無理だし熟練者であっても完全に休めるわけではないので、本当に疲れたときは車両形態のままで眠るものが多いそうな。

*疑問点2……人間化する能力はいつ手に入る?

ある程度の年数が経つと可能になるらしいですが、この年数はやはり個々のキャラクターごとにバラバラです(数年で人間化する者もいれば、機関車のように100年ぐらいたってようやく手に入れるものもいる)。そこに条件や規則性はないようですが、「人間になりたい」との願いが強いものほどやはり早い傾向にあります。ただいつそうなるのかは誰にも分かりません。だいたいがある日気づいたらぽっと変身してた、それから自分に能力があることが分かって制御を練習し今に至る……と言った流れ。まあスーパーサ○ヤ人みたいなものだと思ってくれたらいいです。

(ちなみに、オリバーとトードが人間化に近づいたきっかけは脱出の際に、「人間だったら自由に動けてお互いを守れるのに」と思ったから)

機関車その他の年齢について

製造年数とキャラの精神年齢は必ずしも一致しません。既にある一定の年齢で生まれてきて、ある程度まで成長するとその後は加齢が止まる、もしくは限りなく鈍化する(知識の獲得や学習は可能)という設定にしてあります。どの年代で止まるかはまったくの個性。歳も彼らの個性の一部です。

人間化すると肉体年齢も精神年齢と同等に反映されます。基本的に加齢停止後は変化することはないのですが、何か相当に心に衝撃を受けることがあると、さらに歳を取る、もしくは退行することも……。

ちなみにオリバーはもともと止まるはずだった年齢から少し歳を取ってるという設定(出来たて当初:13~15歳ぐらい、戦争後~脱出直前ぐらい:10代後半(本来の成長限界)、脱出中~今:20代前半程度)。そのきっかけは他ならぬ“大脱走”。命の危機に直面して、子供のままじゃいられなくなったんだと思います。

「兄弟」「双子」「従兄弟」について

原作にもたびたび血縁関係(と言っていいのかどうか)を示す単語が出てきますが、作中では主に同型(同クラス)→兄弟姉妹、連番もしくは同ロット→双子、従兄弟→異型だが設計者が同じ、としています。

よって連番のドナルドとダグラスは「双子」ですが、オーガスタス・オリバー・パメラは「兄妹」ではありますが双子ではありません(厳密に言うとオリバーとパメラは双子なんですが、完成時期がずれているので単なる兄妹としています。年子的な存在?)。ちなみにダックとオリバーは設計者が同じなので「従兄弟」。ゴードンとスペンサーが設計者同じで、どこかで従兄弟だと呼ばれていたので適用しました。

「義兄弟」はきわめて特殊。違う形式、年代でも結べるがレニアスとスカーロイのように同じ工場で長く一緒にいたとかで、互いに認め合わないとできない。やっぱり兄弟になりたければ“契り”を交わさないとねえ(ヤクザかオイ)

「眠り」の仕組みについて

基本的に、火室の火が消される、あるいは蒸気を使い果たすと眠ってしまいます(※蒸気機関車の場合)。体が強制的に止まってしまう。

火が点いたままでも眠気を感じ、休んでいることがありますが、これはうとうとした状態で割とすぐに覚めます。

以上の傾向はやはり若い機関車(経過年数・精神年齢)で顕著です。大人はまだ我慢できる。貨車や客車たちはエネルギー供給関係ないので寝たい時に寝てます。

当サイトにおける「擬人化」の基本的な仕組みは、当初これを書き上げたあとにいろいろと付け加えたので、ど―――――しても全部知りつくしたい!!という方はぜひこちらもご覧ください→ https://privatter.net/p/5192419